ここ屋久島や鹿児島には「灰汁巻き(あくまき)」という、わりと「今日麩の味噌汁(恐怖の味噌汁)」的な名前の食べ物がある。
大阪生まれ育ちのぼくにすれば、出自は5月の節句に食べる「チマキ」に似ているが、味はまた独特できな粉などを付けて食べると「わらび餅」といった風情だ。
まず樫などの木を燃やし灰にして、灰汁(アク)を作る。
それにもち米を投入し灰汁を吸わせる。
竹の皮を袋状にしもち米を封入する。
蒸す。
という工程。
これが灰汁の苦味がちょっと残っていて、きな粉の甘みとうまい具合にマッチしてものすごく旨い。
屋久島の方々は、この5月、6月大量に作って冷凍しておくらしい。
ただ子どもに食べさせても「えーまた灰汁巻き〜?」とか言って食べないらしい。
なんて贅沢な!?
まあ大阪の子どもらの「えー今日もまたたこ焼き〜?」とか「またお好み焼きかよ〜」的な感じなんだろうか?
ただ粉モンとこちらの灰汁巻きを比べると、もち米を長時間かけて作っているし灰汁のアルカリ性がとても健康食品のように思える。
いずれにしても贅沢な薩摩の日常食だ。
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